2010年01月15日

透析療法と合併症

腎臓の機能が低下した状態を「腎不全(じんふぜん)」といいます。急性腎不全(きゅうせいじんふぜん)と慢性腎不全(まんせいじんふぜん)があり、急性の場合は、尿が出るようになる「利尿期(りにょうき)」を迎えるまで、慢性の場合は、ほぼ半永久的に行っていくことになるのが、透析療法です。
透析は、人の腎臓に代わって、機械が体液成分のバランスと量を正常にするはたらきをするものです。しかし、腎臓には、排泄機能、代謝機能、分泌機能、といったさまざまな働きがあり、それをすべて機械で代行することはできません。

最近では、腎臓移植の成功率がかなり高くなってきたことから、積極的に移植を勧める動きがありますが、それでも日本では、透析療法は広く行われていることに変わりはありません。なかには、5年〜20年、と継続している患者さんもおられるほどです。そのため、長期間にわたって透析療法を受けていると、いろいろな合併症や随伴症状が起こる危険性があります。透析療法の継続は、腎臓病のための食事療法はもちろんのこと、これらの症状への対策をいかにうまくやっていくかの戦いとなるのです。
透析療法による主な合併症は主に次の5つです:1.貧血、2.腎性骨症、3.不均衡症候群(ふきんこうしょうこうぐん)、4.透析アミロイドーシス、5.動脈硬化症(どうみゃくこうかしょう)。
そのほかにも、不快な症状や体調の変化を感じたら、すぐに主治医に相談する必要があります。



Posted by エイタ at 11:53

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